猫と生活

体調が悪い・病気になった猫たちの改善を目指した薬や免疫療法のあれこれ。

皮膚糸状菌症(真菌)の治療と薬


皮膚糸状菌症とは?

猫カビ」とも言われている皮膚疾患(感染症)です。

これは真菌と呼ばれるカビ菌が皮膚に感染・増殖し、脱毛していく病気です。

痒みを伴う場合は、掻きむしることでどんどん症状が悪化し、広がってしまいます。*1

全身に感染しますが、特に感染の多い部位としては、顔(頭)や四肢

初期症状として、円形の脱毛が見られます。

人間の病気に例えると「水虫」のようなもの、らしく、

治った(毛が生えてきた)と思っても皮膚下にはまだ菌が眠っているだけだった、という感じで、免疫力の低下によって再発することも多々あり……。

完治には長期間の投薬と根気が必要です。

 

円形脱毛した猫さん

円形脱毛した猫さん(Google画像検索より)

猫カビ判別方法

ウッド灯検査

一見して猫カビなのかどうか判別がつかない場合に、素人でも簡単にわかる方法があります。

それが、紫外線を用いた「ウッド灯検査と呼ばれるものです。

脱毛した部分に紫外線ライトを照らすと、真菌が青緑に光るのですぐにわかります!*2

もちろん、病院で検査してもらうことが一番良いのですが、外猫さんなど病院へ連れて行くのが難しい猫さんにはとても有効な方法です。

 

紫外線で疾患部位が青緑に光った猫さん
紫外線で疾患部位が青緑に光った猫さん(Google画像検索より)

 

ウッド灯検査のできる紫外線ライトを入手しよう!

 

猫手形ライト

 

個人的にお役立ちだったグッズがこれです。

猫の手がカワイイ赤外線のオモチャ。

なんとこれ、USBで充電して繰り返し使える優れものなんです。

しかも、赤外線だけじゃなく、紫外線(ブラックライト)懐中電灯の3つの機能があり、スイッチは肉球という可愛さも機能もありあまる商品!!

 

猫 おもちゃ レーザーポインター LEDライト 猫じゃらし ねこ ネコ 玩具 運動不足 ストレス解消 USB充電式
「猫 レーザーポインター LEDライト」
4.5

  • 肉球デザインが可愛い
  • 簡易ライト付き
  • 紫外線ライトも使える
  • USB充電式
  • 壊れやすい
  • 品薄で入手しづらい

 

 

私はAmazonで買ったのですが、Amazonでは販売されてないようです……。

似たような商品を探してみると、今はこんな感じのがあるみたいですね。

 

「LED ペットコマンドライト」
5

  • USBで充電可能
  • 懐中電灯としても使える
  • 紫外線ライトモード有り
  • デザインが可愛くない
  • ちょっと高い

 

 

この商品をただのオモチャとして購入していた私ですが、急激に脱毛して皮膚がただれた状態となった痛々しい猫がいたため、早速紫外線モードで患部を照らしてみることに……!

すると……

 

緑色に光った!!🔦🌟

 

そんなわけで、ガンじゃなかったことにホッとしつつも、人生で初めての真菌との闘いが始まることになったのです……。

早速私が実践したのは、飲み薬を飲ませて体の中から治す方法です。

皮膚糸状菌症を治す方法

猫カビを治すには、主に3つの方法があります。

具体的には、

 

 
  1. 抗真菌薬(外用薬・内用薬)の投与
  2. 抗真菌薬のシャンプーによる薬浴治療
  3. 患部周辺の毛刈り

 

上記の3つのどれか、または併用して治療していくことになります。

ところが、水に濡れることを嫌がったり、そもそもまず捕まえるのが難しいと、塗り薬や毛刈りどころの話ではありません。

現実的に言って、やはり内服薬が一番確実で手っ取り早い治療になることは確かです。

そのお薬として代表的なものは「イトラコナゾール」という薬品です。

 

真菌薬「イトラコナゾール」

 

イトラコナゾール

 

イトラコナゾール(Itrafungol)」とは、アゾール系抗真菌薬(内用液剤)です。

真菌の細胞膜(エルゴステロール)の合成を阻害することで抗真菌効果を発揮し、猫の皮膚糸状菌症(白癬、水虫)を治療します。

ポリエン系薬と比較して安全性が高いことが特徴ですが、肝障害や消化管毒性には注意が必要です。

使用方法

体重1kgあたり、本剤1日量0.5mlを7日間、連続経口投与する。

(付属の注射器の目盛りが、体重(㎏)になっているのでわかりやすいです)

その後、7日間は休薬期間とし、これを3ターン継続する。

 

例)

  1. 7日間薬を飲ませる
  2. 7日間薬を与えない

1と2が1ターン(2週間)で、これを3回繰り返す(トータル1ヵ月半)。

 

 

商品を使った感想(購入者レビュー)

⭐⭐⭐⭐⭐ By ポム

うちのニャンコに使っています。最近では、随分と痒みが収まったようで、かきむしってはげてしまっていた部分もじょじょに治ってきています。このまま根気よく治療を続けていこうと思います。獣医さんでも、経過は良好だといわれたので、ホッとしました。

⭐⭐⭐⭐⭐ By ゆんける

白癬菌の治療のため、与えるようにしています。今2ターム目ですが、少しずつ症状も治まってきて、猫もいくらか快適そうに見えまるのでよかった。油断せずにしっかり薬を与えて、元の綺麗な毛並みに戻してあげたいと思います。

⭐⭐⭐⭐⭐ By にしきんち

皮膚糸状菌にかかっている子猫を保護していました。病院での処方されたシャンプーと、塗り薬を使用していましたが、どんどん広がっていって、兄弟4匹ともに身体半分の毛が抜けました。どこまで続くか果てしないループになってしまったかのようでしたが、飲み薬が手に入り、助かりました。1週間程で、広がりが無くなり、その後1週間程で、終息。もっと早くから使っていればよかったと思っています。ありがとうございました。

⭐⭐⭐⭐⭐ By kitty6

愛猫の頭がハゲて病院に行ったら真菌に感染しているとのことでクリームをいただきました。他の猫に感染ったら困るのでクリームを塗りつつこちらの商品を注文。7日間飲ませて7日間休んで、と思っているうちにハゲがなくなりました!薬をWで使ったので効果も高かったのかもしれませんが、こんなに早く治って獣医さんも驚いてました。

⭐⭐⭐⭐⭐ By くろろ

イトラコナゾールには何種類か薬の形状があるようで、こちらは猫用に作られたということで少しお値段は高かったですが、液体ということで吸収率や吸収速度も早い気がします。おそらく動物病院で処方してもらうと相当な値段になります。今回うさパラさんで購入させてもらいましたが、この薬を扱っているところは他では見つからなかったので助かりました。

⭐⭐⭐⭐⭐ By にゃんず

錠剤からシロップに変り、体重によって分割する手間が省けたのが良かったが、上手に飲ませられるようになるまで少し手間取った。封を開けると保存に不安が少し残るかな。使い切る程の需要が無いので心配。出来るだけ経口薬は使いたくは無いがしつこい場合には利用しているが今の処は副作用も無く順調。

⭐⭐⭐⭐⭐ By のの

嫌がらないので、飲ませやすく、効果もよかったです。使用方法通りに飲ませたらよくなりました。錠剤が苦手な子にはオススメです。

⭐⭐⭐⭐⭐ By Runa

ある日突然現れた野良猫の顔と頭が傷だらけ、ハゲだらけでした。獣医さんに写真を見せたところ、疥癬か真菌だろうとのことでした。まず、疥癬を疑いレボリューションを2週間おきに4回しましたが、状態は変わらずひどいままでした。抜けた毛とかさぶたを顕微鏡検査してもらいましたが、何も検出されず。それでも、真菌は検出されないことも多いと聞き、真菌の可能性を疑って、このイトラコナゾールをウエットフードに混ぜて使用方法通りに与えました。一瓶終わりに近づく頃にはずいぶん毛も生えそろってきれいになりました。副作用が出ることもなく、元気です。

⭐⭐⭐⭐ By felice.ange

飲み始めて1週間~10日位で真菌部分のカサカサがツルっとなり、徐々に生えてくる感じでした。今のところ副作用は見られません。液体は甘みがあるのかベタベタしています。専用のシリンジも付いているので飲ませやすいです。

最後に……

カビが猫の毛から猫の毛に感染するため(抜け毛含む)、多頭飼いだとあっという間に広まってしまう大変なこの病気……。

人間にもうつるらしいので、猫ちゃんとの接触後は入念な手洗いなどが必要です。

 

とにかく根気よく続けていくしかないですね……。

 

*1:誤診に注意!掻きむしりが酷く、ただれた皮膚になっていると、目視の場合「皮膚がん(皮膚扁平上皮癌 )」と間違う可能性があります。

*2:すべての真菌が反応するわけではなく、光らない場合もあるそう。